EPISODE 09
愛あるエピソード 土木編
半人前の自分を育ててくれたのは
厳しくも優しい上司でした。
東京支店|土木部2021年入社
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EPISODE 09
半人前の自分を育ててくれたのは
厳しくも優しい上司でした。
東京支店|土木部2021年入社
CHAPTER01
CHAPTER01
スタートは同じはずだった
同期たちが随分遠い存在に。
入社して間もなく配属されたのは、下水道排水施設工事の現場。都市を洪水などの災害から守るため、地中に巨大な雨水貯留槽を築造するやりがいのある仕事でした。
「ここでどんどん経験を積んで、いち早く一人前の現場監督になるぞ」 新入社員らしい前向きな気持ちに溢れていた私でしたが、なかなか思うような日々は訪れてくれませんでした。というのも、私が着任してしばらくは工事予定の土中に支障物が埋まっていたり、地盤強度が設計と違っていたりと、トラブルがつづき、たびたび工事がストップ。多くの時間が協議に費やされ、私の仕事も書類作成や整理といった事務仕事ばかりになっていました。同期入社の仲間たちはその間にも、それぞれの現場で工事の実践経験を積んでいます。新入社員研修で会った彼らの口から聞こえるのは、失敗談も含めた生々しい現場でのエピソードや、自分が経験したことのない工事の話ばかり。それに比べて自分は大したミスもしていなければ、成果だって上げていません。スタートは同じはずだった同期たちが随分遠い存在になったようで、歯痒く、情けない思いを抱くようになっていました。
CHAPTER02
言われた通りじゃダメなんだ。
やっと知った、仕事の本質。
そんな日々に変化が訪れたのは、入社して半年が過ぎた10月のある日のこと。主に一緒に作業をしていた先輩社員が他現場に異動になることが決まったのです。業務面はもちろん、右も左もわからない自分を精神的にも支えてくださっていた方。その分衝撃は大きく、その知らせを聞いた時には頭が真っ白になってしまうほどでした。
「終わった。これからどうしよう」 その頃には協議もひと通り終え、工事が本格的にはじまっていました。圧倒的に知識も経験も不足していて、いまだ半人前の自分だけになってこの現場を回せるのだろうか。今まで同期たちに比べて楽をしてきた自分に一気にツケが回ってきたのかもしれません。そんな私をフォローし、指導してくださったのが工事主任です。やさしさと厳しさ、ユーモアと真摯さ、どちらも持って仕事を一から教えてくださいました。数量計算をした書類を、突き返されたことも一度や二度ではありません。
「言われた通りじゃ意味ないだろう」「ちゃんと自分の頭で考えているのか?」「工程は把握できているのか?」「わからなければ、そのままにせずに聞きに来なさい」 これまでのような雑用レベルであれば、言われた通りにしていれば問題になることはありませんでした。しかし、一段階上の現場での仕事になると、そのような姿勢では通用しません。工事の全体を理解し、考え、頭をつかうことで、はじめて仕事になる。冷や汗をかくこともありましたが、仕事の本質にやっと触れられたことで、やりがいも楽しさも、これまで以上に感じられるようになりました。そして、自分が配属された工事現場がやっと自分ごととして捉えられるようになりました。
CHAPTER03
同期たちに引け目を感じていた
自分はもういません。
それから今、2年が経ちました。主任の下でがむしゃらに過ごした日々のおかげで、同期たちに引け目を感じていた自分はもういません。今なら胸を張って自分のことを話せます。現場のことを聞かれても、しっかりと自分の言葉で返すことができます。そういえば、異動になった先輩と再会したとき、「俺がいない間に、めっちゃ成長したね」とうれしい言葉もいただきました。スタートダッシュで躓いたランナーが、ようやく集団に追いついた。そんな気持ちでいっぱいですね。
主任との会話で、忘れられないものがあります。それは、ともに取り組んだ取水施設の工事が完了した日のこと。「お疲れさん」と、一緒に休憩に誘ってもらいました。そこでジュースを飲みながら、主任がひと言。「別現場に配属となった時に何もできない、なんてことがないように厳しくしていたんだよ。これからも頑張って、ついてこいよ」 この現場だけでなく、私の将来まで考えて接してくれている。そのことがうれしくて、もっと頑張ろうと思いました。今では、私の下に新入社員がふたり入り、私は異動になった先輩社員のポジションに就いています。後輩に指示を出したり、指導をしたり…。正直、先輩社員の方ほどうまくやれている感じはしませんが、私もふたりの先輩として、愛を持ってこの仕事の楽しさを伝えていけたらと思います。
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